大学進学時に宮崎を離れたため、帰郷するたびに就職するなら地元で働きたいと早い段階から感じていました。実家が農家のため、農業分野で宮崎に貢献したいと父に相談した際「営農指導員」という仕事があると紹介してもらいました。父も肥料や農薬のことなど常々アドバイスをもらっているという話を聞き、より関心を持ちました。実家を指導している方もまだ現役で、そんな先輩たちと一緒に地域の農家を支えられる喜びと共に、地元に恩返しができると感じました。就職する前に指導員の仕事を調べましたが、病害虫の防除や技術指導など農家に寄り添い活躍できると知って心が決まりました。
全国有数の農業県ということもあり、情熱をもって農作物を生産している方が多いです。また、直接生産者と関わり生の声を聞くからこそ、生産者の皆さんと同じ熱量で働けるのが良いです。人とのつながりや思いをじかに感じるため、人の温かさを感じることばかりです。指導員という立場ながら、働き始めた当初は、農家の方から教えてもらい育ててもらったなと感じます。そんな掛け値なしの温かさを仕事で感じられる宮崎で働けて良かったです。
指導員の仕事は、農家の皆さんがやる気をもって仕事に励むためのサポートをすることです。10人の農家がいたら、10通りの提案をしないといけないぐらい農家さんへの対応はさまざまで、提案をするにも信頼がないと受け入れてもらえません。だからこそ、巡回で伺った際に、作物の生育状況や農薬選定などの相談に対して「田宮がいうならやってみる」と言われるときが、指導員冥利に尽きる瞬間かもしれません。植物の生育状況の判断など難しいことも多いですが、有意義な情報提供を行えるといった、ほかの業種にはないやりがいがあります。
営農指導員になりたいと、就職活動前から決めていましたが、都内で開催された県の企業が集まる就職説明会に4年生になって参加しました。そこで他業種の仕事についても話が聞けて、3社から声もかけていただきました。県内には魅力的な会社が多くあると知り、良い機会になりました。当組合での採用試験は4月か5月頃に受けて、7月の初旬には内定をいただきました。就活生の皆さんには、本県には多くのすばらしい企業があるので、相談会に参加して話を聞くことで新たな視点が芽生えることもあると伝えたいです。
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